天使のいない12月のメリークリスマス

死ぬほど好きなゲーム

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貴方の好きなゲームはなんですか?と聞かれたら一番に答えるかも知れません、「天使のいない12月」(キッキング★ホースラプソディと悩みそうだけども)
少なくとも毎年12月になるとやりたくなるし、実際クリスマス前~新年前に陰鬱な気分になったらやります
なんていうんでしょう、毎年読み直すと新しい発見がある、そんな発見があるゲームな気がします、人を選ぶのは間違いなくなんですけど
大学生の頃は明日菜さんの気持ちが全く理解できなくて年を重ねていくうちにどんどん愛おしくなってくる
自分の置かれている立場とか環境とかで感情移入するキャラが毎年変わるんですけど、今年は真帆だったなぁって
きっと心が擦れた思春期にやったらどっぷりだっただろうって思う分、大人になってから感じる部分もあると思うのです
真帆とか明日菜さんの魅力とかな、それと恵美梨
須磨寺は別で、死ぬほど好き
スルメゲーだと思うし実際スルメゲー、薦めはしないけど
WA2みたいにどろどろしてなく且つ短い
短いっていうのはアドバンテージにもなると思うんです、最近からすると
上下に別れてるだけじゃなく4分割ゲーとかもある現在、4~5時間でささっと読みたいシナリオを読めてさかさか攻略できるのも魅力
クリスマスイブ中に書きたいので今回はメインの透子としのぶ(大好きです)の関係は省いて三人

天使のいない12月 DVD-ROM版

天使のいない12月 DVD-ROM版

  • 発売日: 2003/09/26
  • メディア: DVD-ROM

麻生明日菜

須磨寺がレジェンドメンヘラならこっちは元レジェンドビッチ
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好き好きってアタックしてくるけれどそれはただ自分を愛してもらいたいだけで愛も恋も生まれてるわけじゃない
満足に恋ができるわけじゃないって言っているあたり多分主人公の本心を見てるんでしょうけど
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おやっさんが言う通り明日菜さんは同情の愛がほしいわけじゃない、ただ自分を見て欲しい、愛して欲しいと言う歪んだ感情
そのためなら誰にでも心を求めに行くのもしょうがないというかわかる気がするんですよね
愛してもらえるならばどんなセックスアピールも処世術も学ぶ
何度か真帆ルートや透子ルートであの子は磨けばきっと将来素敵な女の子になるって言うのが明日菜さんを映し出していてなるほどなって思うわけです
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そこに求めた愛が無かったとしても、その愛が嘘だとしても、二人笑い会えれば幸せなんじゃないかなって言うのがたまらんメンヘラ
透子ルートで透子がいるにも関わらず好きって言ってくるところもやっぱ良い
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主人公はただ擦れてて「痛い」奴だけど透子の為にウソを付かないって見抜いてくれるところも良いメンヘラだなぁって思うんですよ
良いメンヘラっていうか自分に向けてくれる愛をもぎ取ろうとしてる汚いハングリー精神は多分他のキャラでいないと思う

須磨寺雪緒

THE メンヘラ界のレジェンドメンヘラ(クソビッチ)
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須磨寺の美しさ(夕日に向かってダイブしようとしてるCG)は多分永遠にどこでも出せないと思う
須磨寺固有BGMの「もういない誰かとあたし」もすっごい好きだし
須磨寺の言葉回しもすごく好きで、

セックスは気持ちいい、生きている感覚になるから

でも何度も何度も心を繋げたわけじゃないからと真帆ちゃんの希望をめちゃくちゃ砕くようなことを言うんですけどだから好き
クリスマスが世界を祝福しているみたいで嫌いって言うのも祝福されたくないっていうのもすごく共感できるんですよね
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大人になれば世界が祝福する日に対して嫌な気持ちを持ったりとか辛い気持ちを感じてしまうから嫌だ、って思考は中二病だと思うんですがわかる…
周りの追い詰め方もこのルートすごいうまくてえみりの素敵な恋のような気持ち、バイトでの失敗、透子の存在…って漣のように襲って来るんですよ
その上誰もいない、愛したものは壊れていくから
須磨寺のきっかけはペットロスと両親の死というとても重いものなんですが
この世界は綺麗だけど生きて行くにはつらすぎるみたいな、ね
それでも須磨寺のルートは須磨寺が足を踏み出せなくて二人共重体になるわけですけども
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あれだけ空が綺麗だから…って言っていた娘が痛くて苦しいことはもうたくさんって言うんですよね、感情を殺そうとしていた女なのに
生きてたときから涙もろくなってひとつひとつが心に触る、でもそれが辛いわけじゃない、つまらない日常のはずなのに
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苦しいことがあっても、生きなければいけないっていう苦しみをまた味わわなければならない
そしてBGMの「それでも誰かを好きになる」が一番似合うという…
儚さ、美しさ、悲しさ、苦しさを抱えつつも前を向いていかなきゃいけないこの世界ってひどく残酷だなって思うんですけど少し光が見えるような気がするんですよね
だからホント大好きでたまらないクソメンヘラ女です、多分それは一生

葉月真帆

一番なんか新鮮味のあったのは真帆かもしれない
SEX=心を繋げるシナリオではないというのを何度も何度も(明日菜さんとか雪緒で味わってるのにも関わらず)味わってるのにも関わらず、真帆良いじゃねぇか!って気持ちになりましたごめんね
個人的には真帆ってそんな強いイメージ無くて、メンヘラでもなく(メンヘラになってはいくけれども)なんで好きな人とセックスすることが幸せなんだろう?って純粋に考えてく子なんで好き嫌いは出る筈だし
セックスして心なんかつながってないじゃないですか…ってなるのも好きだしセックスせずに兄妹だったらよかったのになぁ…とか本当に一歩近づく努力をしていれば、すればきっとこんな面倒くさいことになっていないのに、どうしてこうなっちゃったかなぁ…って印象では一番やり直しが効きそうなキャラなのになとか思うんですが
功のこともそんなに嫌っていたわけではないのに…って感じだったのにめっちゃ対応がイケメンだなっつーか漢を見せてたと思う
思い出は綺麗なままが良いと思う、って言うのは同意見なんだけども綺麗じゃない思い出を切り取っておくのもまた大人になったことなんだよなあとも感じるわけで

あとがき

あー語り足りない
しのぶの透子への依存心とか拒絶されて壊れてもとめた先がセックスだったり
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ホワイトクリスマスで嬉しいけれどその白く落ちてくる雪はやがて人によって踏みにじられて汚れて…やっぱりしのぶへ愛に似た感情を覚えるけれどもとどかないこの距離感とか
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いろいろ心は動いたけれど透子と一緒に歩んでいこうと思う、少しだけ明るい気持ちとか

永遠ではなく
真実ではなく
ただそこに有るだけの思い

また来年!