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廃村少女[弐] ~陰り誘う秘姫の匣~ レビュー


intro

22年に発売された「廃村少女」シリーズの続編的位置の作品
「廃村少女」自体はアペンドディスクが2本作られるほどの人気で、個人的に中でも「エマ・A・薬師院」のマイペースな天然ちょっとわがままお嬢様が非常に可愛く楽しかった覚えがありますし完成度も高かった
エスクードということも有り、村人から襲われたり乱暴されたり…と言った暗い部分は一切なく主人公との淫らな行為に集中していたのもとても良かった、この手のゲームは村人やゲス…みたいなのも多いですしね
2本目のアペンドディスクである「廃村少女~嬌絡夢現」ではサブヒロインからメインヒロインに昇格
あまりのエマ・A・薬師院の人気の高さに驚いた記憶すらありましたが

総評

「廃村少女」ならではのシナリオと幼馴染ヒロインたちとの思い出を丁寧に描きながら幽世に閉じ込められてしまった少年少女たちの酒池肉林と脱出劇です
前作では籠目(True)梓(柱人)朱理(姫香村の血縁者)という形で他がサブヒロインだった関係上ヒロインやプレイは多いものの
物語の解決するエンディングは3人しかありませんでした
アペンドディスクがかなり多く出たのもその関係かと(実際エマが人気出たのも有ると思うけど)
しかし今作はヒロインをかなり絞った関係上全員に見どころがあるという利点が見えましたね
伝記パートも前作よりもっと練られて居るというか、海神の姫と結ばれた男との関係の話やそこでも登場する「匣」の伝承の落とし方が上手でした
個人的に今回で好きなのは鈴
気持ちの良いアホのムードメーカーでちんちくりん
ムードメーカー…誰かに似ているな…
この心珠町を満たすこと、巫女たちを犯して孕ませろという謎の言葉
一体どうやってこの匣から抜け出せるのか、という酒池肉林サバイバルゲーです
個人的には伝記要素も前作より大幅に増量していたので「廃村少女2」の方が「廃村少女」より楽しかったという感想すらありますね
死んでいるはずの月海の姿、黎一にしか見えない「シンジュ」の姿、村の伝承・『御汐神社』・『睦峰神社』の関わり、そして「匣」、7年前の災害
全てにおいて2がパワーアップしています
いらないキャラが居なかったのもポイントが高いんだよな自分の中で
長尺感はあまりなく、伝承とケガレに寄るシーンと子ども時代の話、村の大人たちが残していった文献といった要素がうまく絡み合って読みやすいですね、とてもメリハリが効いていた
「籠目」は単なるいい子として描写されていましたが「シンジュ」に関しては町の思いや伝承・呪い・ケガレを一心に受け当に光を浴びれない「月」であることがヤンデレっぽさを感じさせて良かったです
汚い部分があってもずーっと主人公のことを思い続けていたその一途さがたまらなく好きですわ
エスクードのダークっぽい印象だけどちゃんとTrueは明るいエンド(サクリファイスとか)のゲームは本当に最高やでぇ…

シナリオ

そんな廃村少女、今回は祖父が亡くなったきっかけで幼い頃過ごしていた『心珠町』に里帰りする主人公
そこで出会う「シンジュ」と呼ばれる幼馴染で巫女でもある「御汐陽渚」にそっくりな女の子と出会い、謎の言葉を紡がれ去っていくシンジュと久しぶりに出会う陽渚
という形で1日目がスタートです
そこからは過去編を丁寧に描いてますね、
黎一が心珠町で暮らして行くパートを書かれます、
これは前作の「廃村少女」では全く見られなかったことで仲は良いけどあくまで部活動の先輩後輩友達以上の関係性が描かれていなかったので
『海姫様』と呼ばれているはるなと廃村故同年代の友達がいなかったすず、『山姫様』と特別視されている月海との交流パートは非常に良く書かれていた印象です
そしてその後、無事に成長したすずや陽渚との思い出語り交流パートがシームレスに移行されます
そこで7年前に起こった心珠町の災害に触れながら彼女たちと思い出を探しに出るという形
しかしその災害により月海は亡くなっている?という状態から進んでいきます
そこの思い出パートからの酒池肉林のプレイの開始はまさに「廃村少女」ならではです
幽世の主で匣中の御魂と自称する少女、「龍ヶ燈やちよ」や同じ大学でゼミも同じで村の伝承を調べている「七々瀬」との出会いと再開
主にはこの幽世の世界である「心珠町」から脱出することが主軸となるサバイバルですね、これも前作の良い部分の踏襲でしたね
勿論、幼馴染たちのケガレによる発情は「廃村少女」ならではのシチュエーションでもありますし、
素直に受け入れるべきか否かと苦悩するのも廃村の主人公ならでは、と言ったところ
ケガレと人形流しや町の伝承・伝記パートを深堀りさせつつ、主人公やヒロインの子どもの頃の話を混ぜるのもとても手法として面白かったです
特に関係者ではないと思っていた七々瀬の祖父が民俗学者であったり地味に心珠村との繋がりがあったりして、やはり全部が全部村の子どもたちへの呪いというわけでもなかったのが新鮮でした
地味に主人公とただならぬ関係でも有りましたしね、これは幼馴染メンバーが出来るわけではない
それに全員が村の関係者というのも今回は良かった
それこそ前作「廃村少女」はサブヒロインたちの話は置き去り感強かったですし
大人の関係といいますか大学生であるからこその描写で大変満足
個別ストーリーはやっぱり「廃村少女」らしくそこそこ薄いですが謎は解決しますし、主人公に対しての恋愛感情を持ちながらのエンディングなのでそれもやはり満足度が高い
「廃村少女」どうしても流されて主人公と関係持ったから好き♡みたいなEDもちょいちょいありましたが今回はきちんとヒロイン側が「恋愛」という体だけでない関係性を見つけてくれていたのも好きなポイントの一つ
「シンジュ」の存在と「月海」の存在は予想が付いてしまったのが残念だったり、なぜシンジュが陽渚にそっくりなのかというのもかなりあっさり個別ルート入る前に知ることになるのでそこだけは勿体つけてほしかったかなと
「陽渚」と「月海」と「常久の夢(BAD)」はほぼ一心同体の表ルートと裏ルートみたいなものですが非常にできが良かったですね、ただ月海ルートに関してはあまりにも儚く切なかったです
「常久の夢」は物語としての解決はしていなかったけども、彼女の思いを考えるとアレはBADじゃなくてNomalじゃないかぐらいは揺さぶられました
ケガレを常世に送り返し浄化して陽渚と月海二人で呪いを解決していくのは本当に美しかった

「ふたりとも大好きだ!」
「どこでも!」は苦しんでいたシンジュこと月海の思いを浄化出来て本当に良かった。と
本編中鈴に言われるんですが確かに月海は一人で抱えすぎていたのが問題だったかも知れませんね
前作のようにケガレに取り憑かれて淫靡な日々を送り続けるという基本的に凄惨なエンドは無いです
まあ一部ルートは村に取り憑かれてという当然ながらのルートもありますがまあおまけみたいなものですが、やっぱり誤読感はとても良かった

システム

なんといってもフローチャートの実装でしょうか
前作「悠刻のファムファタル」では桐月ラインという感じで実装されて便利だなあと思っていたのですがこれまでのエスクードは桐月ライン以外はフローチャートの実装がなかったのでそれで終わると思っていたんですよね
今回もフローチャートがあってとても便利でした
Fragmentみたいなおまけも読めましたしやっぱり普通に便利です

CG・Hシーン

廃村少女だからそりゃエロエロだよう!
書いた通り主人公以外とのHシーンは無いので安心してほしいですね


やはりシンジュのCGがどれをとっても美しい気がします、本当に良かった