-LAMUNATION-ラムネーション- レビュー

-LAMUNATION-ラムネーション-

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総評

 

ノンストップハイスピードメタネタコメディ
感性がすごく若い、ある意味同人気質なところがある、人によればクソゲーと感じてもしょうがない。
いい意味でも悪い意味でももうちょっと「商業」として売るのならば、勢いだけで書くんじゃなくてもうちょっと練って欲しかった。
テキスト量増やすために読みにくい文章を意図的に作ってるのか素の文章のかわからないけれどもね。
販促としては良い販促してると思う。流石ビジュアルアーツ系列。
但し今後買うかどうかと言う視点から見ると自分はノー。
同人時代のキャラを出すのは駄目だろう…、まぁその子が気に入ってしまったので同人時代のゲームやるけどさ

 

シナリオ雑感

 


体験版で正直ギヴったゲームですがミドルプライス、じゃあまぁなんとかやってみるかとプレイ。
まぁ短さもあったからか、なんとかフルコンプできたなー…って印象。
後は、アイリスとらむにゃーの力が大きかった。
何を主体にしたいのかがイマイチ、と言いますか多分考えてないんだと思う、というのが本音。
すかぢみたいに哲学衒学的要素をちょっと入れたり、王雀孫みたいに下ネタギャグを入れたり、丸戸史明みたいにキャラクター性重視のアメリカンコメディみたいに
どっかしらライターが複数エロゲライターの影響を受けすぎてる部分はなんとなく感じた。
それを自分風にアレンジしたらとにかくハイスピードメタネタゲーになりましたよ、と。
正直言って勢いだけは嫌いでは無いので一概に全否定はできないけれどもなんで魔女を出したのかとかソラリスに関してとか、もっと各ヒロインの掘り下げも出来ただろうし、
科学と魔術の交差するシナリオにしたいのに妹はカフェインで波紋使ったりらむにゃーはラムネでビームソード作ったりレイラはコーラ瓶で波紋コーラ(ジョセフやってたよな)したりコーラ瓶をロケットにぶっ刺してやったり、何を主体にしたいのかが全くわからない。
個人的に、体験版はやるべき、というかやらないとこの短さでもギブする可能性は高いし、体験版は全部の個人ルートエピを混ぜこんでるのでおすすめはしないけどやらないと駄目っつー厳しい感じ。
魔女(マクスウェル)に関してはキャラデザ含め気に入ったので「LOVEPOTION69」はやるつもり。
ミドルじゃなくて廉価や同人で出したほうが良かったとは思う。
まぁBGMやら声やらは一級品だね…。
酷い言い方だけどライターのけっぽし氏はライター業に務めるよりムービー作ったりブランドページ作ったほうが良いのでは、というのが自分の位置づけ。

  • 個別ルート
  • らむねとアイリスレイラのルートは(若干内容が変化するけれども)ほぼ同じ。つーかルートは一本(妹は+αと考えるので無視)
    ラムネが売れなくてどうやって売上を伸ばすか(アイリス・レイラ姉妹になるとチェリークラウン)を考えてB級グルメコンテストに応募。
    らむね√ではラムネの新商品開発をしながらイチャイチャ、アイリスレイラ姉妹になるとアイリスレイラ姉妹とらむにゃーがインターネットコミュニティを解説して
    「ラムネーション」というインターネットミームを作り出し終わり。
    らむね√のインターネットミームに寄って世界の紛争が終わりましたとかそういうのに細かく突っ込んでは多分いけない。
    コレ自体には問題が無くてキャラゲーとしての碧海らむねのキャラ性とかボケ一辺倒だったアイリスがツッコミに回ってレイラがボケ続けるとか、それに関しては
    可愛いなぁ、とか売りにしてる疾走感が伴ってるのであまり気にはならない。
    キャラクター性はそこそこ立ってるので個人的にはらむねとアイリスのお陰(で飽きずに)プレイ出来たかなと。
    Chapter制度を投入してる割に一章一章も長いわけではない、寧ろ短い部類に入るのでなんとかキャラのボケ倒しをずるずる読めばルートに入ってる感じ。
    一方、実妹√になると旧に話が変わってきてRMCの実態とか係とかをちょこちょこネタ出しするのですが、らむねと姉妹でそういった事の伏線があったわけじゃないのでわけがわからない
    もっとわけの分からないのが世界が崩壊してコマンドプロンプト開いてコマンド実行して世界改変を始めるあたりもよくわからない。
    ラムネーション風に言うならなんやかんやで世界改変が行われてハッピーエンドです、みたいな。
    正直、実妹√(やアフターストーリー)はよくわからなかった、と言うのが本音。
    魔女(マクスウェル)に関してはなんとなくアイリスレイラ姉妹√でRMCの大取締役みたいな事はわかってもソラリスの方はわからない。
    ソラリス=ナレーションなのでまんまルート構築してる天とか神とかそういうもんなんじゃないかなと考えておく。
    後は主人公かな。基本的にどいつもこいつも万能の神みたいな存在なので主人公をどう位置づけたかったのかもいまいちわからない。
    最終章は世界を作り変えたりループに気づいてすごいやバアアアアンみたいな事はしてますけど、う○こ、ち○こ連呼する小学生(低学年)レベルに近いし、ヒロインたちからあれだけあからさまな好意をもたれてるのにもかかわらず気づかないのってある意味才能かと。
    まぁ、最近のライトノベルやエロゲは受け身な主人公も多いしね、と目をつぶりたい部分はあるけどもひどい部分も目立つ。

    • メタネタ・パロネタ・時事ネタ系について

    アメリカンナイズコメディなのでそういうのは多い、というかそれがほぼ屋台骨みたいなもんなので笑えるものからうん…みたいなものまでいろいろ有る。

    良いんだ、良いんだけど、そのネタを知らなければ面白く無いって言う事をライターは理解するべきだし、不快にならないような扱いをしなきゃいけないよ、って言うのをひしひし感じた。
    真剣恋とかもキャラゲーでメタネタやギャグ、パロディが多くても不快にならない、感じないのはキャラ同士の会話のキャッチボールが上手なんだろうなと思うわけです。(まぁ中の人効果もあるんだろうけども)
    元ネタに謝れ、と思ったネタも多数。バタフライエフェクトのアレとか、めうとか*1

    そういったメタ・パロディネタの元ネタ好きな人を否定するのってアレじゃね?と非常に感じたり。
    狙ったバカゲーって案外難しいんじゃないのかと、そういう意味ではASaProとかSMEEとかMay-beギャグ、王雀孫主人公って案外練られてるんだろうね。
    後、ハーレム系ライトノベル主人公ね。あれってものすごい重要なんだなと。

    「ブゥーンブーゥン!」
    ライトセーバーアイリス!」

    それもシナリオの繋がりが見えるわけじゃなくてA・Bキャラの掛け合いをしたらC・Dのキャラに場面のザッピングも多い。

    「ネタが全部わかったら、それはもう人間じゃない」と公式見解は出してるものの
    いや、パロネタってわかるから面白いんだと思う。
    多分、この物語がループものというところを差し引いてザッピングが意図して行われていても「読み物」としては非常に厳しい。

    システム&イラスト

     

    褒めるところはほぼここしか無い…と思いつつ、システムで文句を言うならば可変Windowにして欲しかった。

    妹ルートに入るときに確認メッセージ欲しかった?っていうのも有る。

    それだったらはじめからルート固定させりゃいいじゃないか…と。

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    イラストは基本的に今の流行りなのか白もち桜さんやらSAGAプラ系な絵。
    双子が多いからかもしれないのでキャラのカラバリ状態はしゃーないかなぁと。
    一枚CGは躍動感有るしまぁそこそこ塗りの関係も有るし綺麗、エロCGもそこそこ柔らかい女体を描いてるので満足。
    それが実用性あるかどうかって言ったら多分無い。一枚としての美しさは認めるんだけど。

    これとか酷い。

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    プログラム演出技術があるんだからもーちょっとなぁ…。

     

    BGM

     

    すごく良かった。
    OPの彩音さんも2nd OPのnaoさんも片霧烈火さんも良かった。
    BGMモード欲しかったなぁ。もったいねぇ。

     

    その他

    良くも悪くも感性が若いなぁーと感じた一本。

    それか「若い子エロゲーマー」ってこういうのを望んでるのか?と思ったところも有る。

    ハイテンションでギャグ多めでヒロインたちは修羅場とか無くてキャッキャウフフしてて百合百合して、主人公は俺TSUEEE!してるやつ。

    エロゲの売上云々が言われる時代になってきましたけど、こういうのが主流になってくのは嫌だなぁ。

    確かにねこのScarlettやってて意図的に泣かせようとするところとかいらっとはしたけど、じゃあ逆に頭空っぽハッピーエンドゲーの方が良い!とは思わない…。

    *1:"めう"に関しては公式側が数バイトの言葉でもインターネットミームによっていろいろな取り方に取られてしまうよね、というコメントを出してるから余計不快である