
総評
個人的には"first tale"も大好きで結果的にさあどうなる!?って言う引きの強さやここまで読んで「雨宮優子」ってなんなんだ?と言う部分を感じ取りたかったからこそのef
シナリオ量は莫大にあるわけでもなく、読みやすく、淡々と語られる新しい4人の恋模様
惜しむべきは2人のカップルが悲劇性を持っていてどうやっても救われない部分があるのですが、結果として悲しいこともあっても前を向いて生きていこうという強い筆力から生み出される物語としては完璧に近いものでした、それと紘が持っている屋上の鍵
ちゃんと優子の思い通りに後輩に伝わっていってると思うと痺れました
オーラスエンディングの「ever forever」がまた最高すぎるし、とある部分は完全に「悠久の翼」
"firtst tale"のOPを見るとまたなるほどなぁともなるし天使の階段を降りてくる優子が見れる"latter tale"も最高です
あの2分25秒で「efシリーズ」のシナリオすべてが詰まってると言っても過言ではないし、初見だと理解も難しいよねぇ~というのがまたminoriのうまい売り方だと思います
世界は残酷であるからこそ美しい、理不尽に振り回されるけど生きていける、そんな作品かと
圧倒的にさっぱりした読み口でした、ただし優子を幸せにしたいと思う人はかなり厳しいんじゃないかと思います
メリーバッドエンドに近しいものではあるので…火村夕はこれから振り返らずに前を向いて生きていく物語ではあるのですが過去の優子や茜の事をどう吹っ切りのかなぁという部分は若干残りました
ミズキも与える愛は貰っているからギブアンドテイク!と言っていましたがその山は付きませんし、千尋と蓮治のカップルもそうそう簡単に解決できる問題ではないからですね
first tale.の4人はほぼ問題なく進む愛だからこその対比と言いますか
正直8人のカップル成立の話、ぐらいでとどめたほうがいい部分はあります
これは正直自分で読んで体験して欲しいですね
"first tale"がかなりあっさりとした出来だったので後編はきっちり欲しいところを収めてくれたと思っています
ブランド・ジャンル・プレイ時間
- ブランド:minori
- ジャンル:インタラクティブノベル
- OP:新海誠
前回はエンディングで「悠久の翼」が流れて新海誠~~~!って感じでしたが今回はChapter3が終了して
「emotional flutter」と共にOPが流れ出すのですがこちらも圧巻
EDも新海誠に作ってもらいたかった感はあるんですがまあ…大人の事情を感じるな…
- プレイ時間:15時間ぐらいでしょうか
ストーリー・設定
"first tale."で2人のカップル成立の話を語った優子はまた夕と話をしだす
優子が知らなかった夕の物語を
そして火村夕が語りだすのは一人の女の子と繋がりのある少女と少年のおとぎ話
グラフィック・音楽・演出の特徴
- グラフィック:七尾奈留・2C=がろあ
変わらず綺麗です、正直Hシーン欲しかったかなと思うレベルではありますけども
- 音楽:天門 , 柳英一朗(柳英一郎)

四章主人公の久瀬修一がバイオリニストって事もありいかんなく発揮されるストリングス~~~~~~~~~~~~~~
最高かよ~~~~~~~~~~~~~
"Silent Night, Holy Night" は最高超えてますね
シナリオ
新堂千尋(Chapter3: Chihiro Shindou "Terminal in the world.")
将来の夢をどうするか悩んでいた主人公の麻生蓮治は偶然駅のターミナルで座っている女の子新藤千尋と出会う
「友だちになってください」
そんな千尋からの願いから日々他愛のない話をする仲になっていった蓮治と千尋
蓮治の将来の夢はまだ決まっていないものの、小説を書くを趣味にしていることを告げても馬鹿にせず認めてくれ千尋は自身の過去を話し出す
千尋は「記憶障害」を持っていて過去13時間しか記憶を持っていられないこと、それ以上のことは忘れてしまうということ
最初こそ戸惑った蓮治だが、その千尋のことをゆっくり受け入れるようになる
千尋も忘れ去られてしまう恐怖心にかられていたが蓮治の優しさを受け入れ2人はより近い仲となった
そして今度は「小説を書かないか」と蓮治から提案を受ける
はじめこそ書くことに対して戸惑っていた千尋だったが、その圧倒的な文才と表現力に驚く蓮治
物語は佳境に達しお互いの距離も近くなっていったのだが…
シナリオ感想
といった感じで物事は蓮治と千尋を中心に火村やその友人久瀬も巻き込みながらとにかく千尋との距離感を近づけていったシナリオです
過去に障害を負ってしまい記憶を保持できないというのは00年代よくあると言うかお約束的な部分も持ち合わせつつ、単純に恋愛感情を抱いているがその先に進まないというのが大きなジレンマを感じましたが蓮治自身が千尋の現在や過去含めすべて抱え込めるのか?というのは疑問に抱く部分でも有り簡単に「キス」をして流れるような恋人関係にならなかったのも形にハマった恋愛アドベンチャーとは言い難いなと感じた部分でもあります
キスをするかしないかの選択肢で1日の恋人ごっこで蓮治と千尋の関係が変わってしまうのですが「キスをする」フラグ後のENDも非常に”千尋らしい”といった感じでした、結局蓮治は千尋の過去を抱えきれなかった幼い少年の初恋と言う形で(後味的には)非常に良くないですがこういうメリーバッドエンド大好きなので有りだと思いましたね
昨日より今日はいい日かもしれない
今日より明日はもっと良い日かもしれない
ハッピーエンドを信じてみよう
少年と少女はまた恋をはじめる、といった綺麗だけども切ない終わり方でした
羽山ミズキ(Chapter4: Mizuki Hayama "Angel's holiday.")
謎の多い少女?紘と景の後輩で蓮治の従妹であるミズキが主役です、明るく快闊な性格で誰からも愛されるわんこ系後輩
Chapter3から時系は半年ほど飛び、蓮治の家に泊まりに来きて1週間だけバイオリニストの久瀬修一がお目付け役となって面倒をみることになる
しかしすみれから言われたのは「ミズキを海に連れて行ってはいけない」と言う謎の言葉
明るく朗らかなミズキといっしょに過ごす夏休みの一週間
「人を好きになるのは難しい」といっていて恋に憧れている彼女だったが久瀬の弾いているクラシックから影響されてどんどん久瀬に触れてみたくなるようになる
しかし久瀬は久瀬で大きな秘密を抱えており、ミズキもまた秘密を抱えているのだった
シナリオ感想
"First tale"でもちょいちょい出てきたわんこ系後輩ミズキにスポットが当たっている章ですね、基本的にコミカルで明るく楽しく悩みがなさそうな等身大の女の子らしいシナリオというのは珍しいなと思いました
心筋障で余命が半年の久瀬と亡くなった羽山水姫の養子として迎えられたミズキの恋
重い過去と重い未来を抱えている2人にも関わらず一緒にいる時は本当に底抜けに明るいんですよね
このギャップが凄く良くて、ふとした瞬間に出てくる大きいものを2人で背負い合っている感が欠けているミズキと朽ちていく修一カップルのピッタリとしたパズルみたいな関係がとても
病のせいで婚約者もヴァイオリンも失ってすべて精算しようと行動に起こしていた修一ですがミズキの直向きな思いを受け取りプラトニック・ラブをしようとしているところもまた非常に良き…です
なんというか修一っておどけた面白い人のように演じていますが実際は本当に自分の死や終わりに対しての恐怖心を抱いていて
常に破壊衝動的なものを抱いている人間なんだなって思いました、ヴァイオリンを焼き捨てる予定だったとかレイプ未遂だとかを見ていると
ただその破壊衝動を何故ミズキが肯定するのかというのやら「海に連れて行ってはいけない」のエピソードが本当にうまく絡んでいたと思います
これでミズキと修一の恋は終わり?って感じはしてしまいましたが、
お前は誰だ…?で震えてしまったところもあります
雨宮優子(Chapter4: -Summer, in the distant past- Yuko Amamiya "Singing voice in the evening sky.")
うだるような夏の暑い日、屋上から紙飛行機が飛んでくるのを火山夕は見つけた
そこには冬服を着ていて不敵な笑みを浮かべる雨宮優子と”再会”する
優子から言われたことは”貴方を恨んでいます”
数年前の音羽市を襲った大災害、それによる孤児である夕と優子
優子は雨宮と言う家へ養子縁組をしたと言うがー
シナリオ感想
ここでやっと優子と夕のメインの過去の回想パートに
消えない夕と妹の茜の話や優子の過去、散々紘のパートで語られてきた姉の凪、そして悪友である久瀬修一
基本的にクリスマスの日に起こった音羽の大災害によって大事な妹の茜が火事で混乱している時に夢中で逃げ助けられなかった後悔をずっと抱えてる夕と大災害時に大怪我を負いその後夕と出会う施設に送り込まれた優子との出会いや彼女が学園でいじめに遭っている姿を夕が解決したり仲を深めていくかなりオーソドックスなストーリー展開だなと

確かに"first tale"でも言われていた通り紘はぶっきらぼうだけど根が優しい夕に似ているし、家族仲が崩壊し放浪しているみやこと生まれながらにして父親が存在せず、大災害に会い孤児院送りになってもへこたれない優子の姿は「Chapter1: Miyako Miyamura "I'm here now."」にそっくりだと言えますね
そして絵を描き続け陰ながら好意を向ける凪
「死んだ人と重ね合わせても死んだ人は帰ってこない」ということや「辛いことが無くて皆が優しくて誰も一人ぼっちにならない世界はない」という優子の発言は未来に生きていく不器用な少年少女たちにも突き刺さりますし、自分自身もいい言葉だなと思いました
物事の輪郭としてはものすごくざっくりChapter1を辿ってるにも関わらずかなり違うのは優子と優子の義理の兄の雨宮先生こと明良の存在ですね
災害で付けられた傷ではなくもっとより深い部分、レイプされてるんだろうなとは思いましたがその通りで逃げたくても逃げ切れない居場所のない苦しい優子の悲痛な叫びを聞かされたのは結構しんどかったですね
雨宮も雨宮で震災で実の妹の明里を亡くし執着しているというのがまたこの歪みの元凶というか、妹の笑顔を描きたいのにも関わらず結局は描けないで苦しんでいるという誰一人として救われない感がこのminoriっぽさを感じました
優子も夕に救われなかった故の後悔や無念を色々向ける邪悪ヒロインっぽく振る舞うのですがそれすっごいそそるわぁという感じ
根っこは明良に対しても完全に呪い殺せる気持ちが無かったのか結局のところ刃物を持ち出すことは出来ませんでしたしね
その後、「陽はまた昇る」エピでちょっとだけ夕と優子の同居シーンを見せつつ、
度々PTSDに襲われ苦しむ優子を見ながら束の間の幸せな時間を見るというどうやっても苦しい未来しか見えねぇなっていう
その後、実際子どもを孕み未来を楽しんでいく人生だったはずのミズキと夕と優子を絡める事件
立ち止まっては居られないと走り出した夕のシーンがあまりにもfirst taleのOP過ぎてまじで最高でしたね…新海誠まじでやってくれていた…
そして羽山ミズキと修一のカップルに戻るというのはまた味わい深いですね
ミズキにはもう愛は与えれないよ?という修一と与えて貰っているから幸せなんだというミズキ
そのカップルの成立も非常に良かった部分はあるのですが、夕と未来としての関係です
大切な人を失わせてしまった原因がミズキではあるものの、その止まっていた時間を動かし進んでいたのは夕
音羽の街がなんで北欧建築なのかというのも納得はできましたし、これもマジで新海誠のアニメーションに含まれていたか…というのもぜーんぶ繋がります
夢を追いかけていたって言うのがまたとてもいいんだよな…少年心を忘れていないというか…

優子がミズキに似ていると言うか、優子と夕の子がミズキというか
それを夕が悔いているわけでも憎んでいるわけでもないのがまた切なかったです
両親の心中とクリスマスの日車にひかれそうになったから2回死にそうになっているからこそ、修一の未来っていうのがまたね…
終章 Final Chapter: ef-a fairy tale of the two "The separated two will be the one again."
「思いは愛しいけれど貴方は未来を見つめていてください」
シナリオ感想
ほぼほぼ優子の存在と夕の未来を歩くための独唱みたいなものでした、もう野暮な話は無くクリスマスの日の奇跡と言っていいでしょう
あの日天使の階段を見たからこそ、見てしまったからこそ好きな人にはもう届かないけれど、でもその救った命がまた1つの幸せを産んでいる
その為の優子でしたね、やーすげぇ良かったです
長々語る部分じゃないからこその良さって言うのが溢れていました
おすすめルート
おすすめルート
雨宮優子と羽山ミズキの人生全部でしょう
正直このメリーバッドエンドというか挫折した人間たちの立ち直り方や頑張ってこの世に生きるんだ、という文章が半端なく刺さったので「天使の日曜日」はやらないようにしようかなと思うレベルでした
ef − the latter tale.4,889円 |
ef − the first tale.3,870円 |


