総評
月と地球、384,400kmを繋ぐラブストーリー
VRレースゲームで仮想通貨を荒稼ぎする主人公と地球に憧れる自称コンパニオンAIのLUNA-Qとの壮大なラブストーリーです
流石、ビジュアルアーツ/Keyのキネティックノベルということもあって話の作りが丁寧であり、SF(すこし不思議)としてもSF(サイエンスフィクション)としても面白かった
”Keyらしさ”と言うとムリに泣かせようとするとかが浮かんでくるんですけどLUNARiAに関してはそういったこともなくじんわり心に響く感じで好きです
また無駄に長くないというところも好印象
ストーリーだけ追っかけるならば6時間程度で終わるのではないでしょうか
短いながらもその過不足ないシナリオが大変良かったです
田中ロミオの終のステラ | Keyがくっそ楽しみです
シナリオ
VRレースゲームで偶然ルナワールドの世界に迷い込んでしまう旅人
そしてVRレースゲームを監視していたるなきゅん(LUNA-Q)はT-BIT(旅人)と出会うことが出来て大騒ぎ
はじめはAIという事もあってるなきゅん(LUNA-Q)との付き合いも非常に薄く過ごしていた旅人もLUNA-Qのゲームへの熱量と地球への憧れに押されて過ごすことになるのもとても良い
序盤はるなきゅん(LUNA-Q)との丁寧なVRレースゲームを絡めての付き合い、百ヶ咲こんこと同級生・百狐のお陰で地球と月との距離があるもののルナワールドとらびっちゅを同期化させて体を得て、学校生活や甘いものを食べに行くなど未体験だったことを体験できるように
そのうちT-BITからQ-BITってるなきゅんと旅人のコンビになったりね
中盤以降はルナワールドとはなにか、月に住んでいると言っているが見せてもらった世界は廃墟のような月
実際るなきゅんはどこに住んでいるのかと言うところに差し掛かりルナワールドの謎
しかしルナワールド上なのでキスが出来なかったけども(でもイチャイチャする)二人で小さな幸せを見つけていく距離感が非常に良かった
そして起承転結の「転」に当たる部分は予想が付きつつも実はるなきゅん(LUNA-Q)がどういった存在なのか、過去のとある事件のせいで月から離れることが出来ないというるなきゅん(LUNA-Q)をなんとかして助けようとする旅人が良かったですね…
そして最終章はほぼKeyらしく「家族」要素も強かったです
月から脱しようとするるなきゅんを手伝おうとコン(リアル)やらミャウ(リアル)が必死になる「友情」要素も強くて本当にKeyらしいゲームでした
ミャウは旅人に惚れてるので辛いところもあるんですけど
ラストの
地球の重力って重いね…
って言う言葉が染みました
重力のない世界で生きていたわけですから当然なんですが
そこからの触れ合えるキスシーンもとても綺麗でまさにハッピーエンドで締めてくれて大変満足
イラスト
ふゆむん・佐伯ソラ先生
近未来という事もあってVtuber的なデザインでしたが塗りも含めて大変綺麗